のどが痛む
もっとも多いのはいわゆるかぜです。咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎、扁桃周囲炎では熱も高く、そのほか喉頭結核、咽頭ジフテリアなどが考えられます。魚の骨が刺さったりして起こる痛みは、原因がはっきりしています。
咽頭・喉頭炎では、のどがかわいてヒリヒリし、発熱・頭痛を伴います。扁桃炎では、痛みが耳にひびき、つばを飲み込むのも痛く口をあけにくくなります。ジフテリアでは、扁桃に白い斑点か膜がつきます。
のどがかわく
夏の暑い日に運動をしたり、入浴のあと汗をかくと、のどがかわくのは当然ですが、特に汗をかかなくても、乾燥したところにいると、知らず知らずに水分をとられてのどがかわきます。これは健康な人でも当然起こる生理的な現象で、水分を十分にとれば治ります。
また、非常に緊張したり興奮したときにも、のどがかわいて水をどんどん飲むことがあります。この場合は一時的なものですから、当然尿が多くなり、心配はいりません。
鼻がつまり、口だけあけて呼吸していると、のどがカラカラにかわきます。いっぽう、塩辛いものをたくさん食べたり、酒類を飲みすぎると、のどがかわいたように感じます。これらすべての現象は一時的なもので、一晩すぎて原因がなくなれば治ってしまうようなものです。
しかし、特に運動もしないのに1日に何リットルも水を飲んだり、毎晩のように夜中に水を飲みに起きるような状態が起こることがあります。
一般には尿の量もふえていきますが、尿崩症や糖尿病などがないか、よく調べてもらう必要があります。腎臓の病気、腎不全(尿毒症など)でも、のどがかわきますし、顔や手足にむくみがあるときは、甲状腺の機能が低下している場合もあります。
病気で熱の出ているときには、のどがかわくのは当然ですが、高血圧症や心臓病で利尿薬をたくさんのんでいるために、のどがかわくことがあります。
薬をのんでいてこのような場合は、よく主治医に相談して、やたらに水を飲むような状態は避けるべきです。