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感染症[かんせんしょう]

 高齢者の感染症の特徴は、感染防御機能の低下、合併症の増加、薬剤に対する反応性の変化、発熱、せき、痛みなどの臨床症状の乏しさなどが挙げられます。したがって、手遅れにならないように早期に診断して治療するのがもっともよいのです。
 高齢者の感染症では細菌性肺炎がもっとも多く、誤嚥性肺炎は寝たきり患者などに特有です。インフルエンザワクチンなどの接種もすすめられます。ついで尿路系の基礎疾患を有している高齢者には尿路感染症が非常に起こりやすい病気です。しかも反復してみられます。さらに褥瘡感染[じょくそうかんせん]も大きな問題で、看護、ケアのよしあしに大きく左右されます。
 急性胆嚢炎[きゅうせいたんのうえん]も胆石を基盤として、高齢者に多い感染症です。疝痛発作[せんつうほっさ]は高齢者では軽いことが多く、血液の炎症所見も一見変化がみられません。胆嚢破裂は、急性腹膜炎を招来し、そうなる前に手当てをします。
 薬剤だけでは根本的な治療にはならず、胆道ドレナージ、その後手術療法、もしくは腹腔鏡下で胆石を除去します。
 高齢者における抗生物質・抗菌薬の使用は、これらの多くが腎臓を通して排泄されるので、腎機能の低下した高齢者には、投与量を最小限度とします。また、投与間隔を延長して、体内蓄積を避けて副作用を防止する必要があります。

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