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思春期の生理

 思春期 

 思春期とは、乳房発育、陰毛発生などの二次性徴[にじせいちょう]が出現し、初経[しょけい]を経て、二次性徴が完成し、月経周期がほぼ順調になるまでの期間をいいます。8〜9歳から17〜18歳までの期間に相当します。
 乳房はだいたい11歳ごろから発育し始め、25歳前後までに、丸みをもつほぼ半球状の成人型の乳房になります。
 初経は多くの場合、乳房が成人型にまで発育するすこし前の段階で出現します。陰毛発生は乳房の発育よりやや遅れて始まり、14歳前後には成人型にまで発育します。
 初経の大部分は10歳から14歳の間に始まり、平均は12歳です。9歳で初経をみれば“早発月経[そうはつげっけい]”で、それほど異常ではありません。16歳以降に始まるものは“遅発月経[ちはつげっけい]”といいます。思春期の前半期に身長が急激に伸びるときがありますが、初経はこの直後に始まることが多く、身長が145〜148cmを過ぎるころに相当します。
 これを過ぎると、身長の伸びはゆるやかになり、肩幅や骨盤はそれ以後数年にわたって横に広がり、皮下脂肪の沈着が進み、17〜18歳で成人型体型が完成します。
 初経があっても卵巣のはたらきはまだ十分ではなく、排卵があるのは、半年から1年たってからですが、それも不安定で無排卵周期や無月経になることは珍しくありません。
 とはいえ、性的な刺激を受けると排卵する能力があるので、初経後の女子は妊娠する可能性があります。

 思春期の異常

 月経異常が大部分です。

思春期早発症
 7歳未満の乳幼児に月経様出血や二次性徴をみとめれば治療の対象となります。

原発無月経
 18歳になっても初経がない場合を原発無月経[げんぱつむげっけい]といって、くわしい検査が必要です。この原因として重要なのは、潜伏月経と性の分化異常です。“潜伏月経”とは、処女膜[しょじょまく]が閉じているため、月経はあるにもかかわらず、腟外に月経血が出てこない、みせかけの無月経です。
 性の分化異常による無月経は先天異常によるもので、残念ながら現在有効な治療手段はありません。いずれにしろ、まず精密な検査が必要なことには変わりありません。

続発無月経
 思春期は性周期も不安定で、ちょっとした原因で無月経や稀発月経[きはつげっけい]になります。精神的な原因がもとで無月経になる場合がほとんどです。原発無月経が先天的な原因で無月経になるのと対照的です。原因を見きわめて治療をすれば治癒します。

体重減少性無月経、神経性食欲不振症(拒食症)
 過度の食事制限などによる体重減少が原因で無月経になるものですが、なんらかの精神的な要因が関係しているといわれており、その検査や治療も必要です。
 思春期になんらかの異常をもつ女子が産婦人科を受診することはたいへん抵抗があります。最近は、一部の施設では思春期外来を設けて、恥ずかしがらずに受診できるようにこまやかな配慮をし、専門的な対応をしています。
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