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肥満[ひまん]

 ふとりすぎかどうかを判定する基準として肥満度があります。現在の体重から標準体重を引いたものを標準体重で割り、100をかけた値で、20%以上を肥満といいます。標準体重とは、年齢別、身長別に定められています。
 母子手帳にも身長、体重の成長曲線としてグラフが載っています。1番上の90パーセンタイルの線を超えている場合にはからだがかなり大きいことを示しています。身長、体重ともに超えていれば大きな子ということになりますが、身長に比べて体重が非常に大きいときは肥満と考えられます。また、このグラフに身長、体重を記入していくことにより、成長の度合いが判定できます。
 一般に、乳児期のふとりすぎは心配ありません。1〜2歳ごろにはふつうになっていきます。3歳以降のふとりすぎは要注意です。幼児期のふとりすぎは、大人になるまで持ち越すことが多いので、早めに食生活を変えるなどの注意が必要です。肥満が続くと、子どものころから糖尿病、脂肪肝、高血圧などの生活習慣病を起こすことがあります。また、運動が苦手になったり、いじめの対象にされたりして、消極的にもなっていきます。

原 因

 肥満の原因は、体内に過剰に脂肪組織がたまっていくことです。食物からとったカロリーが余ると、脂肪になってからだにたくわえられます。したがって、栄養のとりすぎか、運動によるカロリー消費が少ない場合に肥満になっていきます。また、肥満には体質も関係あり、食生活も同じになるということもあって、親子、兄弟での肥満もよく見受けます。肥満になる生まれつきの病気もあります。

治 療

 食事療法と運動療法が行われます。食事療法は、年齢による適切な摂取カロリーをもとに、肥満の程度によりカロリー制限をおこないます。間食をなくし、食事は、ごはん、パン、いも、菓子類などの炭水化物の多いものを減らし、全体の摂取カロリーを減らします。脂質類は特に減らす必要はありませんが、油を使う料理などではカロリーをとりすぎることがあるので注意します。赤みの肉、魚、卵、牛乳、大豆などのたんぱく質、ビタミンやミネラル類は制限せずに必要量を与えます。
 カロリー制限をすると、空腹感が強くなるので、野菜など、量が多くてカロリーが少ないものを多くとらせます。また、毎日適度な運動をすることが重要です。
 食事療法には、家族全員の協力が重要です。また、子どもの場合、身長が伸びていくので、体重を減らそうと無理に食事制限はせず、現在の体重のままで維持していくというゆるやかな食事療法のほうがうまくいくことが多いでしょう。

 小児期からの生活習慣病の予防について

 近年、学童に肥満、高血圧、高脂血症、成人型糖尿病などがふえており、その予防が重要な問題となっています。これは、食生活の変化、運動不足、夜型の生活、ストレスの増加などが関係していると考えられます。
 現在の子ども達の食事では、朝食をとらない、間食、夜食が多い、インスタント食品やスナック食品が多く、栄養が偏っている、食塩、糖分、脂質摂取が多い、カルシウム摂取が少ない、野菜が少なく、ビタミンや繊維の摂取が少ないなどの傾向があります。
 このような食生活を改善するために、味つけを薄くし、塩分摂取を減らす、砂糖を少なくし、お菓子や甘いものの摂取を減らす、偏食を直し、多種類の食品をとる、間食は時間を決めて、乳製品や果物などを主体にして、甘いものやジュース類をひかえる、夜食はとらない、野菜を多くとるなどに気をつけ、食事は家族と一緒にとり、一家団らんのときとすることが大切です。

→内分泌・代謝異常のおもな病気>肥満症
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