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ぎっくり腰

 中腰で物を持ったとき、洗顔で前かがみになったとき、また長い時間、前かがみで同じ姿勢で仕事をし立ったときに、ぎっくり腰を起こします。突然の腰痛で曲げることも伸ばすこともできず、寝たままになることがあります。高齢者ではぎっくり腰をきっかけに寝たきりになることがあります。
 多くの人は、激痛のために神経や骨がおかしくなったのか、椎間板ヘルニアや腰骨の骨折などではと不安になりますが、実際はそのようなことはほとんどなく、背骨を支えている筋肉をいためたり、すじ違いによる筋肉痛のことが多いようです。寝たり起きたり、立ったり座ったりなどからだ(筋肉)を動かすときに激しい痛み(電気がはしるような)を感じることが多くあります。いったん、起きたり、立ったり、座ったりしてしまえば、痛みはあまりありません。他人が手を引き、起こそうとすると、筋肉を急に引っ張られるので、非常に痛がります。ぎっくり腰や腰痛はひざの下に座ぶとんを折り重ね、ひざを曲げ背中を曲げる「エビ」のような姿勢で寝ていると、痛みは少なくてすみます。仰向けでも、横向きに寝ても同じです。
 ぎっくり腰は安静がいちばんといわれていましたが、最近はできるだけ起きて、可能なかぎり日常生活をおこなうことで、早くよくなり、仕事に早く復帰できるといわれています。2〜3日でふつうの生活ができるようなこともあります。では、痛みのために起きられないときは、どうするかです。痛みを少なくして起き上がる方法を次に示します。

 痛みなく起きる方法

 1.仰向けに寝ている状態からゆっくりと真横(左右どちらが下でもよい)になります。このとき、急いだり、斜め横向きは痛くなることがあります。
 2.ひじと手を使って、横向きに起き上がり腰かけた状態になります。このときは痛みを感じても一気に起き上がることです。起き上がったら、リラックスし深呼吸をします。痛みのため、横に起き上がれないときは、肩の横か側頭部を押してもらい起きます。
 3.腰かけた状態で、すこしずつおしりをずらし、足の裏が全体につくようにします。
 4.足、ひざ、下腹に力を入れ、からだが前かがみにならないように、腰が平行移動するようにして、立ち上がります。このとき、ベッドや他人の肩を支えにしてもかまいません。
 このようにすると、比較的、痛みがなく立ち上がることができます。可能なかぎり日常生活をおこなうことが治る近道です。

ぎっくり腰の起きかた

痛みを緩和するひとつの方法
 ぎっくり腰の痛みをやわらげる方法は、下腹部に幅の広いバンドや腰椎バンド、またはさらしをきつく巻くことです。へその下に巻くことが大切で、息を大きく吸って、下腹部をへこませ、少しきつく巻きます。
 ぎっくり腰は筋肉の損傷です。痛いからといって腰をもんだり、たたいたりするとかえってわるくなることがありますので注意します。痛みがひどかったり、2〜3日してもふつうの生活ができないようなときには、整形外科医を受診します。

バンドのつけかた

→腰痛>ぎっくり腰(急性腰痛症)

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