痔 漢方薬

痔に漢方薬は効果があるの?

痔の治療に漢方薬は効果があるのでしょうか。痔に悩む人は多くいます。医療機関を受診する人もいますが、恥ずかしいなどの理由でこっそり市販の痔の薬を使用している人は想像以上に多いことでしょう。また、痔になっていても気づいていない人も多いのではないでしょうか。痔の原因として考えられることは、便秘や下痢、またその繰り返し、強いいきみなどの排便障害、肉体の疲れ、ストレスや体のひえ、飲酒、長時間同じ姿勢を続けること、妊娠と出産です。西洋学的な治療としては、炎症を抑える塗り薬や坐薬の使用、重症の場合には手術を行います。そして生活習慣の改善を行っていきます。では、痔の治療に漢方薬は使われることはあるのでしょうか。

痔の治療と漢方薬

痔の治療に漢方薬を使用することは多くあります。痔の患者は秋になると増えるといわれています。秋はアレルギー体質で呼吸器系の弱い人が、朝晩の冷えによって鼻炎や鼻づまり、喘息の発作を起こしやすくなります。また、秋は春と同じように、動物の毛の生え変わる、いわゆるホルモン代謝の変化のときでもありますから、血が騒ぎやすくなり、婦人科系の働きが狂いやすくなったり、痔の気のある人が悪化しやすくなるのです。漢方の基礎理論、陰陽五行説によれば、秋・肺・鼻・咽喉・皮膚・大腸・辛味は、みな密接な関係があります。秋は呼吸器系とともに大腸も過敏となり、それに血の間題が加わるので、痔が起こりやすいのです。痔の治療に使用される漢方薬は「乙字湯」「桂枝茯苓丸」などです。直接痔の治療にならなくても、便秘が原因である場合は、便秘体質を改善する目的で漢方薬が使われることもあります。個人個人の痔の原因や症状にあった処方をすることが大切です。そして、当然のことではありますが、漢方薬を服用していても自らの生活改善努力を怠ってはいけません。痔は生活習慣を改善することによって防ぐことができます。排便のために無理にいきむのはよくないことですし、便秘にならないように普段から食生活には気をくばり、適度な運動を心がけるべきです。体を冷やさないように、冷たいものばかり摂取しないよう気をつける、シャワーだけでなく入浴をするようにする、など日ごろの小さい努力で痔になることを未然に防ぐようにしましょう。

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