多汗症 漢方薬

多汗症の原因と症状

なにかにつけて汗をたくさんかいてしまう多汗症。悩まされている方も大変多い症状です。

男性だけではなく女性でも多汗症は増えており、人ごみの外出が怖くなったり、人と接する職業に就くことが困難になったりなにかと相談できずに問題を抱え込んでしまう方も少なくありません。

汗をたくさんかくだけではなくて、ワキガなどの心配もつきまといますから自然と後ろ向きな気持ちになってしまうのもわかります。

現代人というのは臭いに敏感ですから、ちょっと体臭を感じるだけで不安になってしまいます。

自分でも汗をよくかくほうだし、もしかしたら臭うんじゃないかという不安は実際個人だけが感じているケースもあります。

そういった場合は大して気にせずとも大丈夫なのですが、明らかに異常である多汗症な場合治療を行っていくことが必要です。

原因はストレスや体の代謝機能の障害にあり、病気が多汗症の形として表れていることもあるのです。

何かが影響して多汗症として表面化しているのであって、健康な状態ではありえないことなのです。

元々の体質、遺伝などの場合でも何かしら多汗症に影響のある機能に障害があることが考えられます。

多汗症の漢方薬治療

最近では漢方薬が多汗症だけではなく広く注目されています。

元々古い薬ではあるのですが、いまいち効き目がなかったり民間治療、おまじない的なものというイメージから軽視されていました。

では、最近になって漢方薬の技術が進んでよく効くようになったのかというと、そういう理由ではありません。

元来漢方薬は非常に効果が高い薬なのです。

いいかげんな処方、市販化されていて自己判断での服用がこういうイメージを招いていたのではと考えられます。

多汗症は漢方薬で原因から改善、治療を行っていくことが可能です。

長期使用しないと効能を最大限に引き出せないと思われているかたもいますが、自分の体に最高のものが見つかれば即座に目に見えて効果があらわれはじめます。

漢方薬は西洋薬と違って、薬を使い原因を特定して治療する方法ではなく、体本来を健康にすることで原因を治療していきます。

しっかり薬剤師の判断に基づいて処方されたものならば効果も高いのです。

副作用も無いとは言い切れませんが、その場合は薬剤師に相談して体にぴったり合わせた漢方薬を探っていくことからはじめてください。

飲み合わせ、食べ合わせ、自分の体調、体質、そういった知識を持つこともできますし、最高に合致する薬を見つけることにもなります。

多汗症に効くとされる漢方薬

■黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

 

血圧が高く、体がカッカしていてのぼせるような方にむけた漢方薬です。多汗症だけでなくイライラすることが多かったり

頭痛があったり、不眠の緩和にも用いられます。体力が高い方で暑がりの方ならば効果が見込めます。

副作用として吐き気などを感じる場合、発疹がでた場合は使用を中止して専門の方の判断を仰ぎましょう。

 

■柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

 

緊張してくると汗が大量に出てしまう方に処方されることがあります。

比較的体力があって、胃腸の丈夫な方で使います。神経の緊張をゆるめて精神の安定化を図ります。

 

■柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)

 

体のほてりや緊張からくるドキドキをおだやかにします。体力のない方、更年期障害の多汗症でも使用することがあります。

貧血などでグラグラする症状があるかたも血行をよくしますから、効果が期待できます。

 

 

この他にも、多汗症の症状にあわせて十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、

小建中湯(しょうけんちゅうとう)、女神散(にょしんさん)など多くの漢方薬が数え切れないほど存在します。

しかし、どれも「多汗症ならばコレ」と明確に定義されているものではありません。

自分の判断では扱いが難しいですから、漢方薬局などで処方されたものを使用するようにしていきましょう。

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