パニック障害に効果のある薬(漢方薬・西洋薬あわせて)について1
パニック障害の説明と、パニック障害の治療薬(漢方薬・西洋薬合わせて)の紹介です。パニック障害とは、従来、「不安神経症」と呼ばれて来た、精神疾患の一つです。
「PD(=panic disorderの略)」と書かれる場合もあります。パニック障害と診断されるポイントは、パニック発作を繰り返すかどうかです。パニック発作とは、呼吸困難・動悸・冷や汗・めまい・吐き気などの症状と同時に、「死んでしまうのではないか」という不安や恐怖を感じる発作の事です。パニック発作は、だいたい30分から1時間で治まります。そして、何度もパニック発作を繰り返すうちに、「また発作が起こるのではないか」という不安を抱えるようになってゆき、広場恐怖(その場から逃げる事が難しい所に出かけられなくなる状態)や、一人で外に出られなくなるなどの行動がみられる事もあります。
パニック障害はしばしば内科的な疾患と間違われる事があります。
そのため、長い間適切な治療が受けられず、うつ病などを併発する事も少なくないので、早期に治療を開始する事が大切です。
パニック障害の原因の一つとして、ストレスがあげられます。
「パニック症候群・パニック障害|原因と症状など」サイトによると、パニック障害を発症しやすいタイプとして、「競争心が強く、外交的でバリバリ仕事をこなすようなタイプ」だと言われていると書かれています。
また、同サイトには、パニック障害の患者の多くは、脳の神経伝達物質が不足していたり、
逆に過剰に放出されていることが研究でわかったようだとも書かれています。
これらを読む限り、パニック障害発症の仮説は立てられているものの、パニック障害発症のメカニズムは、まだ明確に解明されていないように思えます。
パニック障害に効果のある薬(漢方薬・西洋薬あわせて)について2
パニック障害の治療として、どんなものがあるのでしょうか?
まず、心理療法が有効です。そして、パニック障害の治療薬としては、デパスやパキシルなどがあります。
では、パニック障害に効果のある漢方薬はないのでしょうか?
結論から先に言えば、「パニック障害に効果のある漢方薬はあります」という事になります。
漢方医学ではパニック障害のような症状を、「気逆(きぎゃく)」と呼んでいます。
「気逆」とは、漢方医学で「気(き)」と呼ばれる生命エネルギーが、頭に逆上する事を言います。
そして、パニック障害に処方される漢方薬の代表的なものは、香蘇散(こうそさん)・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)・柴胡加龍骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)・苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)・苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)・奔豚湯(ほんとんとう)などです。
パニック障害に効果があるとされる代表的な漢方薬をあげましたが、漢方薬は患者さんに合わせて処方されますので、「パニック障害にはさっき言っていた漢方薬がいいのか」と勝手に判断しないで、デパスなどの西洋薬同様、まずは医師にご相談下さい。