漢方薬 副作用

漢方薬に副作用はないのか

漢方薬は副作用がなくて安心、生薬由来だから健康的だし。というような意見を見ることがあります。

副作用があるのか、ないのか、と言われますと微妙なラインです。

あると言えばある。ないと言えばない。あやふやすぎてわかりづらいですよね。

例えば普通の西洋薬などですと、「熱をさげて症状を緩和させます、副作用は眠くなることです」ともう一種のルールのように使う事で表の効果と裏の効果があるわけです。

余談としまして、有名な睡眠導入薬「ドリエル」は本来アレルギーに使われる薬が眠くなる副作用があることで

それを逆手にとって売りにしてしまっているなんともしたたかなお薬です。

漢方薬における効果と副作用は、こういう関係ではないのですね。

漢方薬は色んな成分が細かく砕かれて、混ぜられて、それで出来上がっていきます。

例えばソバアレルギーの人がいたとして、お蕎麦で茹でたうどんにはそばの成分がありますからアレルギーとして出てきますよね。

でも普通の人は全然平気なわけです。

自分は生の鯖を食べると必ずお腹を壊してしまう、という人がみんなで食べたちらし寿司に生鯖が使われていて1人だけ下痢になってしまった。

漢方薬の副作用というものは、同じようなそういった理由であることが多いんです。

体質にあわない成分が含まれている為に副作用として出てきているわけです。

なので、あるといえばある、無いといえばない。という微妙なことになってしまうんです。

漢方薬で胃にくる副作用は何?

漢方薬を飲んだら余計胃の調子がムカムカしてきて、体調がよくなるどころではない。と言う方もいますよね。

本来は、胃の調子を整えたり、体の水分調節をするということは漢方の得意分野です。

なんでこういったことがおこるのでしょうか。

考えられるのは、前記したような成分が体質的に合わなかったという理由もありますし、

元々胃腸が弱いのに薬は空腹時に飲むように指示されて、吸収されやすい漢方薬に胃がついてこなかったような感じではないでしょうか。

どちらにしても、判断が甘かった、判断ミスがあった、というような事が考えられます。

漢方薬には「証」というものから処方するというルールがあるのは知っていますでしょうか。

その「証」の中で分けられる分野のうちに、平たくいうと胃が丈夫であるか胃が弱いか、体力があるか、虚弱か。のようなものが含まれています。

胃が弱い方に胃の丈夫な方向けの成分で処方してしまったら、それはひどいことになるのがわかるでしょう。

こういう細かいことを見抜いていかないといけないワケなのです。

漢方薬局などで、とても時間をかけて診断を行ったりするのはこういう理由です。

できれば一発で一番最高にマッチしているよく効くものが出せるのがいいのは間違いないですから。

だからといって、副作用があったからあの医者、薬局はヤブ。という判断を下すのは早急すぎます。

使ってみなくてはわからない部分があるのも事実です。効かないなら効かなかったと遠慮しないで言いましょう。

「漢方薬はダメなの。体質的にあわないから。」というのも体質にあってない成分を使っているのだから当然ですよね。

この判断ミスがとても少なく、最高の状態の漢方薬をビシッと出していけるような方が名医と呼ばれたりするのもわかるでしょう。

漢方薬は副作用がないのならどう使ってもいい?

漢方薬がガッチリ自分の体にあっていれば副作用が出ないということもわかっていただけたと思います。

では、副作用がでなかった漢方薬同士、または今使っているお薬とあわせて使っても大丈夫なのでしょうか。

「やってみたけど大丈夫だったよ」と、いうあなたは運がよかったですね。

実際は専門家の指示があったり、太鼓判を押してもらうような状態でない限り自分で判断して組み合わせてはいけません。

食べ物に食べ合わせがあるように、漢方薬にも飲み合わせがあります。

1回の決められた量や、配合は計算されているものです。

成分が重複してしまって定量を超えたら危険なものだってあります。

それだけでなくて、成分同士が反応してしまって好ましくないどころの騒ぎで済まない副作用を起こすケースだってあります。

必ず使う前に処方してくれた医師や薬剤師に相談をすること。大事ですよ。

自分に合っていて使い方さえ正しければ、とても効果のある薬ですからどうせならきちんと使用していきましょう。

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