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やまいもは消化を促進したり、気力や体力を増進させる作用があります。 乾燥させたものを煎じて、その汁を3回に分けてあたためて飲むとよいでしょう。また、やまいもを入れてお粥を炊いてもよいでしょう。常食すると老化防止に役立ちます。
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松の実は長生果(ちょうせいか)ともいい、文字どおり不老長寿の実です。特にチョウセン松の実は「海松子(かいしょうし)」と称し、強壮剤とされています。 お粥(仙人粥)に入れるほか、毎日50粒ずつ食べたり、サラダやあえものにも利用できます。
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くるみは、上質のたんぱく質やリノール酸、ビタミンB1・B2・Eなどを多量に含み、牛乳や卵よりも栄養価が高いといわれます。中国では「助陽薬(じょようやく)」のひとつで、陽気が衰えて元気がなくなったときの妙薬としています。 足腰が弱ったときは、塩けのないくるみを砕き、ざらめを少し加えて熱い酒を注いで飲むとよく効きます。
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朝鮮人参は、免疫機能を改善し、お年寄りの病気に対する抵抗力を高めます。1日分として5gを600mlの水で煎じ、その汁を3回に分けて、空腹時にあたためて飲むと、老化による体力低下を改善します。 ただし高血圧症の人は服用してはいけません。
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クコの根を乾燥させたものは地骨皮(じこっぴ)とよばれる生薬で、ビタミンB1・B2やルチンなどを含み、血管をじょうぶにし、老化を防ぐはたらきがあります。 地骨皮を水で煎じて、カスをこし、1日3回、空腹のときにあたためて飲みます。
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「食べものの味がしない」「何を食べても苦い」といった味覚異常は、薬品が原因になるケースが多く、利尿薬、降圧剤、抗動脈硬化剤などが障害をひきおこす可能性をもっています。女性より、喫煙や飲酒の習慣のある男性に目立ちます。
味覚の鈍った人に亜鉛(あえん)を投薬すると症状が改善されることから、味覚の維持に亜鉛がかかわっていることがわかっています。亜鉛は、味を見分ける味蕾(みらい)や唾液にも含まれているため、それらに何かの変化がおこるのではないかと考えられています。 この亜鉛は食べものからしかとれません。日本人は亜鉛の欠乏状態ギリギリのところにいます。亜鉛をたくさん含んでいるのは図のような食品です。 特にカキは100gの中に70mgの亜鉛を含み、含有量がいちばん多い食べものです。加工食品ばかり食べている人は亜鉛不足になりがちです。加工食品中のポリ燐酸(りんさん)やフィチン酸が亜鉛のはたらきをおさえてしまうからです。 味気ない食事は人生の楽しみを奪い、健康な体を維持していくためにも、よいことではありません。思いあたるようであれば、耳鼻咽喉科で診察を受けるとよいでしょう。
治療には亜鉛剤の投与が用いられますが、予防の意味も含めて、食べものから十分な亜鉛がとれるよう心がけましょう。
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●味を感じるのは舌だけではない
口の中全体に味を感じるセンサー(味蕾<みらい>)という)がある。舌に約24、口全体で4〜54ある。
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「腹八分めに、医者いらず」といわれるように、お年寄りの食べすぎは禁物。栄養過剰が老化を早めるのは周知のことです。特に肉の食べすぎの弊害があらわれたアメリカでは、「日本食こそ健康食」と見直しつつあります。これも、米を主にとれば、パンよりも余分な脂肪分をとらずにすむからです。現在の日本の長寿者を見てもわかるように、肥満の人はいません。これも、自分に見合った量を知り、完全燃焼させているからです。 お年寄りが特に気をつけたいのは、塩分制限です。塩分をひかえて高血圧症を予防することは、同時に命とりの脳卒中と心臓病を予防することにもなります。 生活面では、適度に体を使うことが大事です。無理のない範囲で肉体的刺激をあたえるのも大事です。体を使って疲れが出たら、早めに休む。それが老人にとって本当の意味の休養です。 また、肉体にとどまらず、精神的な「はり」や生きがいをもつことも老化防止のカギのひとつです。
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