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最近の中国の研究によると、ごぼうは新陳代謝を強め、血液の循環を促し、古血を下し、脳卒中を予防する効果があるといいます。コンブも高血圧症、動脈硬化症の予防食として有効です。 ごぼうのコンブ巻きは、両者の相乗作用によって、脳卒中の予防に非常に大きい効果があらわれます。 またごぼうは、きんぴらごぼうにしたり、たたきごぼうやごぼう粥などにして、常食するよう心がけましょう。
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きくらげのおもな薬効は血液の浄化作用で、動脈硬化症、高血圧症に効果があります。低エネルギーで良質のたんぱく質、カルシウムを含んでいます。茶褐色のものと、白いものがありますが、白のほうが薬効が数段すぐれています。 動脈硬化症を治す漢方薬としては、きくらげとごぼうに、ひじき、こんにゃくを加えた炒め煮がおすすめです。
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桃仁(とうにん)は桃の種子で、アーモンド状をしており、桃核(とうかく)ともいいます。体内の古い血を浄化し、血のめぐりをよくするはたらきがあります。 脳卒中の発作によって半身不随などの後遺症が残ったときには、桃仁の丸薬を作って1日20粒を1日2回、日本酒で飲むと効果があらわれます。 ただし、生の桃仁には毒があるので、中毒をおこします。丸薬を作るときは、漢方薬局などで購入した乾燥したものを使うようにしましょう。
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そばは、白米に欠けているビタミンB1・B2、鉄分を含んでいます。また、体の中の余分な熱や水分をとり除く作用があり、偏頭痛や高血圧症、眼底出血の補助療法に用いられています。 また、れんこんは出血どめの効果があります。そばの新鮮な葉とれんこんの節の部分を煎じて飲むと、高血圧症、眼底出血、紫斑病(しはんびょう)に有効です。ただし体を冷やすため、冷え症の人にはむきません。
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新鮮なセリをついた汁を2回に分けて毎日飲みます。しばらくつづけると脳卒中の予防にもなり、後遺症に効きます。 大豆をあめのようになるまで水で煮こんだものを少しずつ食べつづけると、脳卒中で口がきけなくなった人に効果的です。 切り干しだいこんの煎じ汁は脳出血直後に飲むとよいでしょう。 ごまはビタミンEを豊富に含み、末梢血管障害(まっしょうけっかんしょうがい)の改善や高血圧症に有効です。
●冬至にかぼちゃを食えば中風にかからぬ
時期的に野菜不足がちになるころ、栄養価十分のかぼちゃは格好な食べものといえる。
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たんぱく質が不足すると、血管の老化が早くなり、血管が傷つきやすくなります。それがもとで脳卒中にかかるケースが非常に多く、発作が原因のボケもふえています。 脳卒中によるボケ予防に、牛乳をはじめとする乳製品が重要な役割を果たします。現在、日本人が飲む牛乳の量は、平均すると1日10ml。乳製品をあわせると180ml、つまり牛乳1本弱ということになります。これでは十分とはいえません。 牛乳は動物性たんぱく質として血管を強くするばかりではなく、カルシウム源としても重要です。カルシウムをたくさんとると血圧が下がることがわかっています。血圧が正常になれば、それだけ脳卒中の危険因子が減ることになります。さらに骨折や腰曲がりも予防できます。 現在70〜80歳代の老人のうち、20〜30%は牛乳がまったく飲めないといいます。おもににおいが気になるようですが、少しずつでも飲んでいくうちに、飲めるようになるはずです。1日に200〜400mlはぜひ飲んでください。カルシウムの吸収は、たんぱく質があるとアップします。この点でも牛乳は最適の食品なのです。
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高齢者にとって脳卒中がこわいのは、まず命にかかわる危険があること、また、発作によって全身まひや半身不随などをひきおこして、寝たきりになってしまう点です。さらに、脳の中に小さな梗塞(こうそく)ができて痴呆症(ボケ)にかかるケースが多いということです。 老年痴呆は原因不明なものと、脳卒中など脳の血管の病気によって、脳の中の血液の循環がわるくなっておこるものがあるため、脳卒中の予防が大切です。 それにはまず3度の食事をきちんと食べることです。栄養不足は血管をもろくして発作のひきがねとなります。コレステロールを心配するあまり、「肉を食べない」のはむしろ危険です。老人こそ動物性たんぱく質を十分とる必要があります。食塩のとりすぎはもちろんいけません。減塩は確実に血圧を下げますから、これも重要なポイントです。 そのほか、ビタミン、ミネラルを過不足なくとって、栄養のバランスをとることです。
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