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「以類治類(いるいちるい)」という漢方の食養生では、心臓のわるい人は豚や鶏の心臓(ハツ)を食べるという方法があります。どうきや息切れがする人は豚のハツと蓮子(れんし:ハスの実)の炒めものがおすすめです。
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独特の香りがあるので香魚ともよばれます。アユの身は淡泊なため食べやすく、滋養、強壮のはたらきがあり、高血圧症、心臓病などの成人病によい食べものです。うす塩で焼いて食べましょう。
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ハスは花も実も根も、すべて薬効があります。特に実は蓮子(れんし)といって、心臓のはたらきを補う作用があります。 どうきがするときには、蓮子の中胚芽の部分(蓮子心<れんししん>)4.5gを水で煎じて飲みます。蓮子は中国料理の材料店で、蓮子心は漢方薬局で購入できます。
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ドクダミの生の葉には独特のにおいがありますが、悪臭の原因は、成分に含まれているデカノイルアセトアルデヒドやラウリールアルデヒドによるもので抗菌性をもち、乾燥させれば、悪臭は消えます。乾燥させた葉を煎じ、お茶がわりにして飲むと、狭心症、高血圧症、動脈硬化症、脳出血の予防になります。
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トマトを毎朝、空腹のときに1〜2個ずつ15日間つづけて食べると高血圧症や眼底出血を予防します。ハチミツを毎日3回、1回2〜3さじ常服するか、ローヤルゼリーを1日300〜600mg飲むと心臓病や冠状動脈硬化症に効果があります。 そのほか、うす味のらっきょう漬けもよく、また卵油をスプーンに1/3ずつ毎朝服飲するのも有効です。
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年齢のせいにして見逃しがちだが、足がむくんできたら、心不全を疑う
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60歳代の後半になると各種の臓器は萎縮して、機能が衰えてきます。しかし心臓は例外で、高血圧や動脈硬化が進行すればするほど、逆に心臓は肥大します。これは、心臓が無理をして血液を送り出している証拠です。 一般に70歳くらいになると、心臓の機能は若いときの60%くらいに低下するといわれます。少し歩くと息切れがしたり、長時間歩いていると足がむくんだりするのも、心臓機能の低下(心不全)を示しています。 心不全が重くなると、どうき、息切れが激しくなります。また夜、床についたときに「からせき」が出たり、のどがゼイゼイいったりします。これは心臓ぜんそくとよばれています。 また肺にもうっ血がおこりやすく、これが格好の細菌の巣となり、たちまち肺炎をおこしてしまいます。したがって、かぜは心不全の大敵といえます。お年寄りは、かぜをひいた人とは接しないようにしてください。 食生活の注意も必要です。くたびれた心臓に栄養を与えるために、動物性たんぱく質を十分にとりましょう。塩分をひかえて、高血圧の脅威から身を守ることも大事です。
心不全になると、用心をしすぎて運動をまったくしないという人がいますが、これはよくありません。どうきや息切れがしない程度の運動はしたほうがよいでしょう。
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●寝たきり老人は心不全になりやすい
横のままになっていると、心臓は血液を水平に移動させるだけに慣れて、機能が低下する。
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