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味つけが濃いと、ついついごはんを食べすぎてしまいます。肥満対策には、味つけをうすくして過食を防ぐことが必要です。このような場合には、酢を使ってうす味の味けなさを補ってあげましょう。天然の醸造酢には、20種類にも及ぶアミノ酸が含まれ、このアミノ酸にはエネルギー代謝を活発にして脂肪を蓄えにくくするはたらきがあります。 おやつの時間や空腹時には、糖分の多いジュース類のかわりに、ハチミツバーモントがおすすめです。
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子供の肥満予防や肥満対策には、ふだんから動物性たんぱく質よりも、植物性たんぱく質をとらせるよう心がけたいものです。子供は動物性たんぱく質を好みがちですが、動物性たんぱく質のとりすぎは、ますます脂肪をふやしてしまうばかりです。 このような子供には、ふだんの食生活に積極的に大豆製品をとり入れて、体質改善に役立てましょう。大豆製品に含まれるサポニンには、脂肪を減らすはたらきがあります。大豆自体がどうしても苦手という子供には、豆腐や納豆など、大豆の加工製品を利用しましょう。 絹ごし豆腐と木綿豆腐では、木綿豆腐のほうが高たんぱくです。脂質には肉類には含まれないリノール酸がたっぷりで、コレステロールを低下させます。カルシウム、ビタミンB1・Eなどにも富みます。小児成人病の予防にもなるため、揚げだし豆腐、豆腐ステーキなど、子供の喜びそうなメニューを考えて食卓にのせましょう。 また良質のたんぱく質をとり、代謝を円滑にするはたらきをもつ、緑黄色野菜、乳製品、くだもの、海藻、きのこなど、ビタミンやミネラルをたっぷりとらせるようにしたいものです。
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大人の肥満は、脂肪細胞の数がふえるわけではなく、脂肪が中性脂肪を含んで膨張するためにおこります。しかし子供の肥満は、体内の脂肪細胞そのものの数がふえ、その中に中性脂肪がとり入れられるためにおこります。 つまり大人の肥満は、食事療法や運動療法によって細胞の中身を減らせば解消できますが、子供の肥満は、ふえた脂肪細胞の数を減らすのに、かなりの時間がかかります。急激なダイエットはストレスのもとになるばかりか、病気をひきおこします。子供の減量は気長に取り組むことがいちばん大切です。肥満は小学生ごろから多くみられますが、乳児期のミルクや糖分のあたえすぎがベースになっていることも多いので要注意です。
右の計算方式でカウプ指数を割り出し、15〜18なら正常、18以上なら肥満と判断します。18以上でもほとんどは単純性肥満で、体質、過食、運動不足などが原因でおこる肥満です。ホルモンの異常など病気による症候性肥満はごくまれです。
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子供の肥満は、外見だけで判断はできません。幼児なら母子手帳の標準発育値を、児童ならば一般にカウプ指数を判断の目安にするとよいでしょう。幼稚園をすぎるころになると、運動量もふえ、自然と標準体重にもどることも多いので、あせらず、気長に構えることが大切です。 子供の肥満は、乳幼児期の食生活が大きく影響しています。主食や糖質のとりすぎ、間食、夜食の習慣がないか、食生活を見直してみましょう。育ち盛りなので、食事制限による極端な減量は避けましょう。栄養のバランスがわるくならないようにメニューを組み立て、低エネルギーでも栄養のある食事がとれるよう、お母さんのひと工夫が大切です。食事のリズムを一定にして、よくかんで食べるようにしつけましょう。 肥満児は運動が苦手なケースがほとんどですが、子供の得意なもので、なるべく運動量をふやすことも大切です。
●腹が減っては戦はできぬ
とはいっても、食べすぎは逆に体全体のスタミナを落とすので、腹八分めが理想。
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主食を玄米、麦ごはんにして実だくさんのスープで食欲をセーブ
早食いは肥満のもと。一口食べたら箸を置くくらいの気持ちでゆっくり食事をとらせるようにしましょう。一口分を少なくし、よくかんで食べる習慣を身につけさせることが大切です。よくかむことによって食べものが唾液とまざり、消化を助け、エネルギー代謝を活発にします。
かむ習慣のきっかけづくりには、玄米や麦ごはんがおすすめです。いずれも白米よりもかみごたえがあり、かめばかむほど味が出るうえ、ビタミン、ミネラルも豊富です。このほか、ごぼう、にんじん、れんこんなどの根菜類、ひじき、ワカメなど食物繊維の多い食べもの、小魚などもかむ習慣づくりに役立ちます。
食事の前に、スープやサラダで過食をおさえる方法も効果的です。具だくさんのスープは、栄養のバランスもよく、空腹感を満たしてくれます。こんにゃく入りミルクスープや豆腐とトロロコンブのみそ汁など、具だくさんのスープを食前に食べさせましょう。こんにゃくはカルシウムが豊富で低エネルギー、そのうえ、アルカリ性食品なので、血液をきれいにし、便秘解消にも役立ちます。ワカメやトロロコンブなどの海藻類に含まれるヨードは、ホルモン分泌を調整して肥満を防ぎます。
おやつは手作りにして糖分とエネルギーをおさえる
子供にとって、おやつは大切な楽しみのひとつです。食べさせないよりも、食べてもだいじょうぶなおやつをあたえるようにしましょう。市販されているお菓子類は、ほとんどが高エネルギーのうえ添加物も多いので、なるべく手作りのものにします。ただし、3度の食事をとるのにさしつかえないエネルギー量にしましょう。
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