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かぶれにあずきの粉末
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生後2〜3か月の新生児によくみられ、頭や顔に、ふけのような皮ができたり、膿(うみ)や分泌物で毛が固まって、かさぶたのようになります。こうしたかぶれにはあずきの粉末が効果的です。皮膚呼吸のさまたげにならないよう、一部分ずつ、まめに塗りましょう。
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にんにくには強い殺菌作用があるため、化膿したはれものの民間薬として利用されています。にんにくのしぼり汁をガーゼなどに含ませて患部に塗ると、ブドウ球菌や連鎖球菌などの感染性のとびひに効果的です。
にんにくをすりつぶしたものにハチミツ、日本酒を加えたにんにくドリンクを飲ませたり、にんにくをアルミホイルで包んでオーブンで焼いたものを1日1〜2かけずつ食べさせてあげます。
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お茶の葉には強力な殺菌作用があります。お茶にたっぷりと含まれるタンニンは、分泌物をおさえ、炎症をやわらげ、粘膜の組織をひき締める、皮膚を乾燥させるなどの薬効があります。赤ちゃんのおむつかぶれには、濃く出したせん茶や番茶でお尻を洗ってあげると効果的です。洗ったあとは、お尻をよく乾かしてからおむつをあてましょう。日光浴をかねて、直接お尻に日光をあてて乾かしてあげると一層効果的です。 |
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かぶは、外用薬にすると特に解毒・消炎作用にすぐれ、はれを伴うできものの妙薬になります。かぶと葉をすり鉢ですりおろし、この2つをまぜあわせ、少量の塩を加えてよくつきます。塩には皮膚や粘膜をひき締めるはたらきがあるので、さらに効果が高まるわけです。このつき汁をガーゼなどに浸して1日3回患部に塗ってあげましょう。
陰部にできたおできには、塩のかわりに醸造酢を少量まぜて使います。
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きゅうりは、生で食べると熱を冷まし、余分な熱をとり除きます。解毒作用にもすぐれています。きゅうりの葉は暑気あたりに用いられるほか、茎の部分はむくみとりにも一役買います。症状の軽いあせもには、手軽に利用できるきゅうりのしぼり汁をおすすめします。きゅうりをおろし器ですりおろし、おろし汁をガーゼなどに浸して患部に軽くたたくようにして塗ります。きゅうりが肌の表面の熱をとり除き、汗が出るのをおさえて、あせもを治します。
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ごぼうには解熱作用、排膿作用があり、おできやはれものの民間薬として親しまれてきました。おできには、ごぼうの葉か根をすりつぶしたつき汁で、患部をこまめに湿布してあげましょう。 また、おできが化膿しているのになかなか口がひらかずに、膿(うみ)が出ないで痛がるような場合には、ごぼうの種子をすり鉢でつぶし、水で溶いて布にのばしたものを患部に湿布します。この際、ユキノシタの葉のつき汁をまぜると一層効果的です。
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うめぼしのいちばんの薬効はなんといっても強力な抗菌作用でしょう。日本の民間療法でも化膿性のおできには、うめぼしの湿布がいちばんとされてきました。 かきすぎて化膿してしまったあせもには、うめぼしの果肉をねって、そのまま患部にはるとすぐれた効果を発揮します。うめぼしの湿りけがなくなったら、こまめに取り替えてあげましょう。これを何度か繰り返すうちに、化膿したところから自然に膿が出て、ひどいあせもも治ります。
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ドクダミは、ジクジクしてなかなか治らないおできに高い効果を示します。陰干しにしたドクダミの茎や葉を煎じて、お茶がわりに飲むと、おできやアトピー性皮膚炎など肌のトラブル全般に効果的です。とびひには、生薬をもんでやわらかくしたものを患部にはってあげましょう。
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キハダの肉皮は黄柏(おうばく)といい、生薬として購入できます。とびひの感染予防には、黄柏を粉末状にしたものを酢でねってパスタ状にしたものを患部にはります。また、黄柏6gを60mlの水で半量まで煎じた汁で患部を湿布するか、200mlでこした煎じ汁を3回に分けて空腹時に飲ませます。
だいこんおろしに塩少々を加えて患部に湿布すると、おできやできものの炎症をおさえて痛みをやわらげます。 桃の葉は、昔からあせもの妙薬として有名です。生薬か乾燥させた葉20枚を200mlの水で煎じ、布でこした液を冷蔵庫で冷やすか、生葉500gを500mlの薬用アルコールに一昼夜つけて作った桃の葉ローションを、1日数回患部に塗ります。葉を木綿袋に入れて、入浴剤として利用してもよいでしょう。 膿(うみ)をもった炎症性のおできやはれものには、ユキノシタかツワブキの葉の黒焼きを粉末にしたものを、ごはんでねって患部にはります。 虫さされには、アカザの生葉のしぼり汁を患部に、頭のおできにはアカザの花と実の黒焼きを塗ります。
●「はしかは冷やすな」は昔のこと
いまは抗生物質もあるので、肩から下の保温を守れば、頭はむしろ冷やしたほうがよい。 |
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俗に「乳がす」とよばれる鵞口瘡(がこうそう)は、寄生性の口内炎です。お乳を飲ませたあと、口中をふかなかったり、乳首や哺乳びんが不潔なことが原因になっておこります。最初は舌、歯ぐき、頬の粘膜、口唇の裏などに白っぽい乳がすのような小さく盛り上がった斑点ができます。無理にこすると出血したり、赤くはれてきてひどく痛がるようになります。こうなるとしだいにお乳を飲めなくなってしまいます。ときには、菌が胃腸や肺にまで広がることもあり、まれに生命にまでかかわる場合があるので要注意です。 予防には清潔にするのがいちばんです。番茶を濃く煮出し、これをガーゼなどに浸して、お乳を飲ませたあとには、よく口のまわりをふいてあげるようにしましょう。
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子供の皮膚の病気でいちばん多いのは、あせも、おむつかぶれ、湿疹です。特に心配はいりませんが、ほうっておくとどんどん悪化するので、軽いうちにこまめに手当してあげましょう。あせもは化膿するとブドウ球菌の感染が心配され、さらに悪化するとリンパ節炎をおこして、発熱を伴います。化膿したら早めに皮膚科か小児科で処置を受けましょう。おむつかぶれが治りにくい場合は、カンジタ(微生物の感染)症状の場合があるので、病院で受診して、抗カンジタ剤を投与してもらいましょう。
特に注意したいのは、伝染性の病気によって発疹が出る場合です。発疹が出るおもな伝染性の病気は、はしか、水ぼうそう、風疹、猩紅熱(しょうこうねつ)などです。いずれも高熱が出るのが特徴で、このような場合は早めに医師の診断を受けます。突然じんましんやかぶれができたら、食べものや周囲にかぶれやすいものがないか注意します。かきむしって悪化させないよう、爪を切り、清潔に保つことも大切です。
●くさ(胎毒・できもの)は治すと内攻する
昔、治療法がなかったころの話。正体が不明で、ほうっておくしかない口実になっていた。 |
ふだんからできもののできやすい子供は、甘いもの、スナック菓子、チョコレートなどを多食しがちです。また、肉類、魚(特に青魚)、タラコ、明太子、イクラなどの魚卵類を好んで食べ、野菜不足になっているケースが多いようです。
これらの食べものをとるかわりに、野菜類をたっぷりとるように心がけましょう。また、おできがあるときは、炎症を促す作用があるもち米やもち米製品のせんべい、おこわ、もちは避けます。 |
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