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クズの根は、解熱、発汗作用にすぐれ、かぜのひきはじめの熱を下げるのにとても効果的です。滋養・強壮作用もあわせもつため、体力を補いながら、熱を下げてくれます。
子供には、クズ湯にハチミツを加えると、とても食べやすくなります。量やかたさは、子供の年齢や食欲にあわせて調整しましょう。食欲がなく、下痢をしているようなら、うめぼし半個を加えて食べさせます。うめぼしの酸みが、食欲を増進して、下痢どめにもなります。 |
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きんかんにはたんをきり、せきを鎮める作用があります。また、豊富に含まれるビタミンA・Cはともに粘膜を強くするはたらきがあり、のどの痛みをやわらげ、抵抗力をつけるのにも役立ちます。果実に砂糖を加え、水かヘチマ水で煎じます。この煎じ汁を少しずつ飲ませてあげると、はしかの熱を下げます。
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梅肉エキスは食あたり、下痢、嘔吐(おうと)、腹痛に役立ちます。また、乗り物酔い防止にはうめぼしをなめると効きます。 かぜの熱には、うめぼしの種子をとってねったものに熱湯かうすい番茶を注ぎます。これにハチミツを少量加えて、甘みをつけてあげるととても飲みやすくなります。体があたたまり、熱を下げます。
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豆腐を湿布剤として使います。 豆腐パスタは氷以上によく熱をとり、炎症を鎮めます。まず、豆腐をふきんで包んで水けをよくしぼります。すり鉢ですりつぶしたものにうめ酢を少量たらして、小麦粉を加えてねります。これをガーゼに1cmほどの厚さにのばして、額を湿布してあげましょう。3時間を目安に、こまめに取り替えます。
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そばには体を冷やす作用があります。熱をもったできものや打撲、やけどにそば粉を外用すると、熱をとり、はれ、痛みを鎮めます。おたふくかぜの耳の下のはれと痛みには、そば粉をぬるま湯で溶き、痛む部分にはると、熱を下げるとともに痛みをやわらげます。ただし、寒がりやそばアレルギーのある子供にはむきません。
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はしかの症状はかぜとよく似ています。発熱やのどの炎症のほかに、目が充血し、口の中に白い斑点がみられます。はしかの初期の熱を下げる民間療法としてで、スイカズラの乾燥した花を用います。20gを1回量として、水400mlで半量になるまで煎じて飲ませるとよいでしょう。
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のどの渇きを伴う熱には、消化のよい、れんこん入りのお粥が有効です。 熱があってだるいときは、玄米45gをきつね色になるまでいり、乾燥させたみかんの皮(陳皮<ちんぴ>)半個分と、干し柿1個を加えて約500mlの水で半量になるまで煎じた玄米と陳皮のスープを1日分として飲ませます。
陳皮は、体をあたため、発汗を促すほか、たんきり、せきどめ作用にすぐれています。ノーワックスのみかんの皮を日干しにし、常備しておくと便利です。かぜをひきそうなときには、陳皮30gを約600mlの水で煎じ、ガーゼなどでこした汁にハチミツを少量加えて飲ませましょう。乳児には水あめか砂糖を加えて、少しずつあたえます。
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ひきつけは乳児や幼児に比較的多くみられる症状です。特に高熱を出した際におこすケースがほとんどで、このような発熱によるけいれんは、熱性けいれんとよばれます。また、神経質な子供ほど、ひきつけをおこしやすい傾向があるようです。
症状としては、突然白目をむき、全身をひきつらせて、けいれんをおこします。しかし、ほとんどは数分間以内でおさまりますから、親はまずおちつくことが大切です。とりみだして大声を出したり、体をゆすったりせず、子供の安静を第一に考えましょう。ただし、けいれんを繰り返したり、一時的に呼吸がとまるようなときには、大至急、医師に連絡します。
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ひきつけをおこした場合は図の点に注意します。
また、ひきつけに効く民間療法としては、次のような方法があります。
・ユキノシタの生葉を塩もみにして出た紫色の汁を、10滴ほど口に含ませる。
・さかずき半分ほどのうめ酢を少量ずつ飲ませる。
・陰干しにしたカキドオシの葉5gを煎じ、その汁を飲ませる。
・にらのしぼり汁を少量ずつ飲ませる。
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●子供のひきつけ、熱をみよ
子供のひきつけは熱によるものがほとんどなので、まず熱を下げる処置を。
子供のための食べやすく栄養価の高いメニュー
吐きけがなく、高熱がつづく場合には、栄養価の高い飲みものを十分補給してあげましょう。胃腸に負担がなく、栄養価も高いミルクセーキは理想的です。卵や牛乳が入るので、栄養たっぷりです。熱が出て、のどが渇いたときに飲ませてあげるとよいでしょう。糖分の多いジュース類は、下痢をひきおこすことがあるのでひかえましょう。
高熱がつづくとビタミンAが損なわれます。ビタミンAを豊富に含むにんじんのポタージュを飲ませてあげましょう。ビタミンAは鼻やのどの粘膜をじょうぶにするはたらきがあり、かぜをひいているときには不可欠です。
疲労回復に役立つビタミンB1を含む鶏肉のささみも食べやすくおすすめです。
発熱による脱水症状の予防には、コーンポタージュがよいでしょう。牛乳の良質なたんぱく質、コーンのビタミンA・Cが体力回復に役立ちます。
くだものを使ったフルーツサラダはビタミン類の宝庫。ヨーグルトをかければ、たんぱく質の補給にもなります。
手軽で栄養価の高い卵は、かぜに対する抵抗力をつけます。消化のよさでは半熟卵や温泉卵がおすすめです。 |
大人にくらべて、子供は発熱しやすいものです。体温は微妙に変化しますから、お母さんは日ごろから子供の平熱をよく知っておくことが大事です。発熱したら、どんな病気が考えられるかをチェックしてみましょう。 多少熱があっても、機嫌がよく元気な様子なら心配いりません。吐いたり、ひどい下痢がなければ、消化のよいスープやお粥などを少しずつ食べさせ、あたたかくして、ゆっくり休ませてあげることがいちばんです。
熱が出ると脱水症状をひきおこしやすいので、白湯(さゆ)やうすめの番茶などで十分に水分を補給してあげましょう。解熱剤を飲ませるのは、発熱の原因がはっきりしてからのほうが安心です。高熱が長くつづくとビタミン不足になりますから、粘膜を守り、新陳代謝を促すためにも、たっぷりのビタミン、エネルギー、良質のたんぱく質がとれる食事で、体力回復につとめましょう。
●子供の病気は穴をみろ
格言どおり、痛む部分を伝えられない乳幼児はまず、口、目、鼻、耳、肛門などの異常をみてみる。
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