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生で食べると、体内の熱を冷まし、炎症を鎮めますが、外用薬にしても効果があります。湿疹で、肌が熱っぽくなったときは、きゅうり湿布をガーゼか布に浸して患部にはります。熱がとれ、炎症がおさまります。
毒虫に刺された場合には、しぼり汁や生の葉をもんで塗ります。
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カタクリの根からとったでんぷんで鱗茎(りんけい)を砕き、水洗いを繰り返し、乾燥させて作ります。 湿疹やできものには、粉を患部にふりかけたり、水でねってのり状になったものを塗ると、効果があります。 なお市販の片栗粉は、ほとんどじゃがいもでんぷんで、カタクリを原料としたものは少なくなりました。
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熱をもったかゆみにキハダ
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薬用には黄色い内皮の粉末を使います。生薬では黄柏(おうばく)といいます。 1回に使う量を3等分し、ひとつを真っ黒になるまで、もうひとつをきつね色までいり、残りは生のままにして全部をあわせ、ごま油をまぜてねります。これを1日2回、朝夕に患部に塗ります。
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ウルシなどのかぶれには、栗の葉の煎じ汁が効きます。真夏に採って乾燥させた葉ひと握りを500mlの水で煎じ、冷ましたもので患部を洗います。 花の煎じ汁も有効で、この場合は濃く煎じた汁を患部に塗りますが、効きめがあらわれなければ、早めに中止しましょう。
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名前は「湿疹(クサ)の王」に由来するといわれ、湿疹治療には欠かせない薬草です。生薬では、白屈菜(はっくつさい)といいます。 生の葉や茎のしぼり汁、または乾燥したものの煎じ汁で、患部を洗うようにして用います。 毒性があるので、外用薬としてだけ使い、飲んだり、食べたりしてはいけません。
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無数のトゲのある果実がなるおなじみの雑草です。 湿疹やあせも、ただれには、オナモミのしぼり汁が効果的です。生の葉や茎をすりつぶしたり、よくもんでしぼり汁をとり、患部に塗ります。 このしぼり汁は、虫さされや切り傷にも効き、化膿予防にもなります。
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がんこで治りにくいことが多い。原因も複雑なため、専門医の治療が必要
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皮膚病のなかで、最も多いのが湿疹で、かゆみのある小さな発疹ができます。湿疹のできやすい体質の人が、さまざまな刺激に反応しておこる病気で、慢性化することもあります。他人にうつることはありません。 原因によって、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)、日光皮膚炎、接触性皮膚炎などに分類されます。 脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌に異常があっておこります。 紫外線に反応するのが、日光皮膚炎です。日光にあたる部分だけに、赤みやはれ、水疱ができたり、ひどい日焼けのような状態になります。帽子をかぶったり、長袖の服で直射日光を避けて予防します。 接触性皮膚炎はかぶれともいい、酸やウルシのような、強い刺激や毒性のあるものに触れておこる場合と、アレルギー性のものがあります。湿疹を根治するには、医師の指導によって、抗生物質の入ったステロイド剤の軟膏で治療します。 湿疹になりにくい健康な皮膚をつくるためにはまず、全身の栄養状態をよくすること、胃腸の調子を整えること、睡眠を十分にとることなどがあげられますが、栄養面に気をつけることは非常に大切です。 特に皮膚に必要なビタミンは、A・B2・B6・C・D・Eなどです。これらのビタミン含有食品を毎日十分にとることが大切です。
●ウルシかぶれにはつぶしガニの汁を塗れ 昔からの民間療法のいい伝え。なかでもサワガニの汁に速効性があるといわれている。
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湿疹があるときに避けたい食べものは、じんましん、とびひ、おできなどと共通です。
エビ、カニ、イカ、タコなどの魚介類、タラコやイクラなどの魚卵類、タケノコ、山菜、もち米やもち米製品、チョコレート、ココア、香辛料、アルコール、砂糖、甘いお菓子などは、禁止するか、できるだけ食べないようにします(アレルギー体質の人が避けたい食品も参照)。
食べすぎに注意したいものは、大豆製品、牛乳です。 肉類は全般的にひかえめにし、魚介類では、アジ、イワシ、サバ、サンマなどの青魚や赤貝、平貝をひかえます。
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