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口内の病気の特効薬、なす
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夏野菜は体を冷やす作用をもつものが多いのですが、なすは特に効果が高く、熱を冷まし、痛みやはれを鎮めるはたらきがあり、昔から口内炎の特効薬といわれてきました。 口内炎になったときは、なすの黒焼きをハチミツでねって患部に塗ると治ります。 また、なすのヘタを切りとり、日光にあてカラカラに干したものを患部にはると、炎症を鎮めることができます。このヘタの部分は歯痛どめにも効果があります。
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大麦に含まれる食物繊維とフィチンのはたらきは、整腸作用にすぐれ、消化を促します。このような特徴をもつ大麦は、口内炎にかかりやすい人にむいた食べものです。
胃に原因がある人は、口が苦く、舌に白いコケができるといった症状を伴うというケースが一般的ですが、大麦粥を常食するか、大麦の粉(はったい粉、いり粉)を1日3回、白湯(さゆ)で飲むことによって症状が軽くなります。
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トマトには、のどの渇きをいやすはたらきがあります。また、トマトのもつ酸みが胃液の分泌を促進し、消化を助け、胃をじょうぶにする作用もあります。トマトに含まれるビタミンB2は血液をきれいにし、ルチンは血管をじょうぶにします。このようなトマトのもつ作用は、口内炎にも効果的です。
口内に炎症があるときは、トマトジュースを数分間口の中に含むようにします。1日に数回行なってください。
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痛みによく効くアカザ
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若葉の中心が赤みをおびているものをアカザ、若葉の白みの強いものをシロザとよびますが、これらは同一種類です。
アカザの若葉や芽には、ビタミンA・B1・Cなどが含まれています。また、痛みをおさえるはたらきがあり、虫さされのときなどには、生の葉の汁を直接塗ると痛みがおさまります。
口内炎のときは、アカザの全草の黒焼きを炎症部分に塗ると、効果があります。
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塗ってもうがいをしても効くキハダ
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樹皮の内皮が黄色いので、キハダといい、痛みをおさえる効果をもっています。 口内炎で痛みがあるときは、キハダの内皮、クチナシの実、ナンテンの葉をそれぞれ10gずつ細かくきざんで、ガーゼを2枚重ねて包みます。これを口の中に含んでいると症状がおさまります。キハダの内皮の煎じ汁は、キハダ3〜6gを400mlの水で半量に煎じ、布でこした汁でうがいをします。痛みが楽になってきます。
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エビスグサは、消化を助け、痛みをおさえるはたらきがあり、この作用は口内炎にも効果的です。 エビスグサのうがい薬の作り方は、乾燥したエビスグサの種子(生薬名は決明子<けつめいし>)5〜10gを600mlの水で100mlになるまで濃く煎じます。外皮が破れて、粘りが出てくるまでが目安です。この煎じ汁を口に2〜3分含んでから吐き出します。数回繰り返すと口内炎が早く治ります。
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食欲がないときはだいこんおろしを、食事のたびに茶碗1/3ほど食べます。食事ができないほど痛いときはローヤルゼリーを塗るか、ハチミツをうすめた液で1日数回うがいをしても効果があります。 センダンの根の皮を煎じて、うがい液を作り、うがいをするのも効果的です。
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口内炎は、いろいろな原因から口の中があれて痛む病気です。カタル性口内炎、アフタ性口内炎などのほかに、まれですが潰瘍性口内炎(かいようせいこうないえん)、壊疽性口内炎(えそせいこうないえん)などがあります。 カタル性口内炎は、口の中の粘膜が赤くはれ、くちびる、上あご、舌なども赤くなり、ほとんどの場合、痛みを伴います。原因は口の中が清潔でなかったり、ビタミンBが不足することによります。アフタ性口内炎は、口の中の粘膜に小さな浅い潰瘍ができるケースです。 栄養のバランスがわるい、胃腸障害、精神的なストレスがたまる、などが原因で発病します。潰瘍性口内炎では、重症になると痛みが激しく、食事をすることができなくなります。幼児や乳児では壊疽性口内炎にまで進み、生命の危険に陥ることもあります。 口内炎は一度治っても再発することが多いので、おこしやすい人はバランスのとれた食事を心がけ、1日に4〜5回うがいをして、口腔(こうくう)を清潔にしておきましょう。
●舌につくコケは健康のバロメーター 粘膜、食べカス、細菌がついてコケのように見える。ピンクが健康体、白は熱があるとき。
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