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タンニンが血圧を下げる柿
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柿の渋みのカキシブタンニンという成分には、血圧を下げるはたらきがあり、果実だけでなく柿の葉にも含まれています。成分を抽出したものを柿渋エキスといい、漢方薬局で購入できます。
積極的に血圧を下げるなら、柿の葉茶や、柿渋エキスを使うと効果が期待できます。
柿渋エキスは、毎日飲みつづけます。1日に3回、1回の量はさかずきに1杯が適当です。だいこんおろしを少し加えると、飲みやすくなります。 血圧が急に高くなったときは、柿汁入り牛乳を飲みます。
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春菊をはじめ、濃い緑色が鮮やかな野菜には、ビタミンAやCのほか、カルシウム、リン、鉄、カリウム、マグネシウムが含まれます。 春菊には、毛細血管を広げ、血圧を下げるはたらきのあるマグネシウムが豊富です。また、漢方の考え方では、独特の苦みに、心臓のはたらきを助ける作用があるといわれています。 ゆでたときには、ゆで汁も飲むようにすれば、より効果的です。薬効成分をムダなく使うには、生汁がいちばんです。しぼった汁は加熱せず、すぐに飲みます。
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高脂肪の食事によって、血漿(けっしょう)コレステロールが上がったときにすぐれた効果があるので、おおいに利用したい食べものです。 高血圧症の治療と、動脈硬化症の予防をかねて薬用にする場合は、うす茶色の皮の煎じ汁を飲みます。 1日の分量は5gで、600mlの水で煎じます。半量になるまで煮つめ、カスをこしたものを3回に分けて飲みます。食間の空腹時に、あたためて服用しましょう。
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眼精疲労(がんせいひろう)、目の乾燥、肌あれなどのビタミンAの欠乏症に効くほか、血圧を下げるはたらきもあります。漢方では、のぼせを鎮める作用もあるといわれます。 高血圧症には、生のジュースを飲むと効果があります。1回に100g分のしぼり汁を、1日に2〜3回服用します。 高血圧症を促進させる便秘を解消するには、にんじんのつき汁に、ハチミツを適量加えて飲むと効果があります。
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漢方では、血圧を下げる、けいれんを鎮める、利尿、浄血などの作用があると認められ、広く利用されてきました。本態性高血圧症(ほんたいせいこうけつあつしょう)に、特によく効くというデータもあります。 血圧が上がったときは、生のセロリのしぼり汁を飲みます。きざんでしぼった汁に、同量のハチミツをまぜ、1回40mlを1日3回服用します。 スープにしてもよく、特にナツメとは相性がよく効果的です。サラダや炒めものにして、常食するのもよいでしょう。
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カルシウムやカリウムが豊富で、高血圧症に効果があり、最近では、褐藻(かっそう)アルギン酸ナトリウムという成分が、血圧や血中コレステロールを下げることが明らかになっています。
加工食品には塩分が多いため、コブ茶やコンブの粉末を手作りして、塩分をとりすぎない食べ方を工夫しましょう。粉末は、黒焼きにしてから粉にしますが、十分に乾燥させたコンブであれば、ミキサーにかければ粉になります。1回3g、1日3回服用します。
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糖尿病のときの口の渇きによく効くほか、血行をよくし、利尿作用もあるので、高血圧症や心臓病にも効果があります。 高血圧症には、しぼり汁を飲みます。1日2回、茶碗に半分ほどのしぼり汁をあたため、服用します。 利尿作用を十分に生かすには、うす味で煮たり、スープにします。
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予防と治療にアカザ
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薬効は、紅紫色の若葉にあり、動脈硬化症や高血圧症の予防と治療に有効です。 葉をゆでて、おひたしやあえものにして食べます。味はほうれん草によく似ています。 陰干しにした葉や茎を煎じて飲んでも効果があります。1日の適量は約20gです。
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葉に、毛細血管を強くするイソクエルチトリンという成分があります。 薬用には、春から夏にかけて、若葉や若芽を摘みとります。水洗いして細かくちぎり、2〜3日の日干しのあと陰干しにして、よく乾いたものを使います。これに熱湯を注いだアシタバ茶を常飲します。
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花のつぼみに含まれるルチンという成分が、弱くなった毛細血管を回復させるといわれています。 日干しにしてから煎じ汁にしますが、生薬の槐花(かいか)を使うと簡単です。 1回量は5gで、水200mlで半量まで煎じて、空腹時に服用します。
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グリーンアスパラガス、そばのゆで汁(そば湯)には、血管を強化し、血圧を下げるルチンが多く含まれています。 新鮮なトマトジュースも同様に効きます。 カリウムが豊富なドクダミの煎じ汁も有効です。クコの葉は、お茶がわりに飲むと血管を強化します。
●お茶は血圧を下げる?
緑茶の成分には、血中コレステロールをおさえ、血圧を下げる作用がある。やや濃いめのお茶が効果的。
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「日本高血圧学会」では2000年7月に日本独自の血圧基準を設けました。正常血圧を「最大130〜最小85」、理想的な血圧を「120〜80」としています。 血圧を計るとき、最高血圧のほうを気にする傾向が強いようですが、むしろ注意したいのは、最低血圧が上がったときです。これが90より高くなると、細い血管に、動脈硬化症がおこっている可能性が出てきます。この状態をそのままにしておくと、動脈硬化がさらに進み、心臓の負担がふえて、血栓をつくり、血流をさまたげる原因となるため、狭心症や心筋梗塞(しんきんこうそく)につながることもあります。
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中高年になったら、食生活、運動不足に注意し、血圧管理を
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高血圧症は、自覚症状がほとんどあらわれません。しかし、高血圧が長期にわたると、血管に悪影響が出て、動脈硬化症がおこります。さらに、血液の流れに障害がおき、脳卒中、狭心症、心筋梗塞(しんきんこうそく)、腎臓病や尿毒症といった、重大な合併症の危険もあります。特に、太っている人、糖尿病の人、酒やたばこの量が多い人、家系に高血圧症の人が多い場合には注意が必要です。 治療法は、何らかの病気が原因の二次性高血圧症は、原因となった病気の治療が第一です。原因となる病気がない本態性高血圧症(ほんたいせいこうけつあつしょう)では、食事、運動、日常生活などの一般療法が中心になります。塩分や脂肪を制限し、適度な運動と休息、ストレス解消、アルコールと喫煙をひかえることが基本です。
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●「血圧は年齢に90をたす」は本当?
血圧の正常値は、年齢に関係なく、上が130以下、下が85以下と覚えたほうが確実。
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